確定申告の流れ|初心者でもわかる4ステップ

確定申告は毎年やってくる大切な手続きですが、初めての方にとっては少しハードルが高く感じるものです。この記事では、確定申告の基本的な流れを4つのステップでわかりやすく解説します。

確定申告の流れ

STEP1 申告の準備をする

まずは、自分が確定申告の対象かどうかを確認しましょう。以下のような方は申告が必要です。

  • フリーランス・個人事業主
  • 副業で年間20万円以上の所得がある方
  • 医療費控除や住宅ローン控除などを受けたい方
  • 年の途中で退職して年末調整を受けていない方

【準備する書類の例】

  • 源泉徴収票(会社からの収入がある場合)
  • 医療費の領収書(医療費控除を受ける場合)
  • 各種控除証明書(生命保険料控除、社会保険料控除、寄附金控除など)
  • 収入と経費の帳簿や領収書(フリーランス・副業の方)

これらの書類は、年明け(1月頃)から順次届くことが多いので、受け取ったらすぐに保管しておきましょう。

STEP2 申告書を作成する

申告書の作成には主に以下の2つの方法があります。

①税務署等で申告書を入手して作成する。
税務署等で申告書の用紙を入手し、それに申告内容を記入します。申告書は国税庁ホームページに掲載されているものを印刷して使用することもできます。

②国税庁ホームページ「確定申告書等作成コーナー」で作成する(おすすめ!)
国税庁ホームページの「確定申告書等作成コーナー」を利用して、画面案内に従って入力すれば、税額などが自動計算されるので、とても便利です。スマートフォンやタブレット端末で作成することもできます。作成した申告書等はe-Taxにより送信するか印刷して郵送などにより提出できます。

STEP3 申告書を提出する

作成した申告書は、以下のいずれかの方法で提出します。

①税務署に持参する
税務署の窓口で提出します。控えも持って行くと、控えに受付印を押してもらうことができます。
税務署の窓口は17時に閉まりますが、時間外でも時間外収受箱に投函して申告書を提出することができます。この場合、税務署の職員が翌開庁日に時間外収受箱から回収するまでは当日(回収日の前日)受付扱いとなります。

②郵送する
税務署宛に郵送します。控え、返信用封筒(切手貼り付け)を同封しておくと控えに受付印を押した上で返信してもらうことができます。なお、郵送の場合、消印が押された日が申告書の提出日となりますので、注意してください。

③e-Tax(イータックス)で電子申告する(便利&早い)
e-Tax(イータックス)を使って電子申告をすることができます。マイナンバーカードやICカードリーダーがあれば、自宅から申告・提出が可能です。また、還付金の受取も早く、受付完了通知なども即時に確認できます。

STEP4 税金を納める(税金の還付を受ける)

【税金を納める方法】

申告の結果、納税が必要な場合は、以下の方法で納付します。

①現金納付
金融機関、郵便局、税務署の納税窓口、コンビニエンスストアなどで現金で納付します。納付書は税務署または金融機関で入手します。毎年確定申告をされている場合は、税務署から送付されてくる確定申告書類の封筒の中に納付書(領収済通知書)が入っていますので、それを利用してください。

②電子納税
e-Taxを利用した場合で、ダイレクト納付やインターネットバンキングを利用すれば、インターネット手続きで納税することができます。なお、いずれも事前の手続きが必要です。

③振替納税
事前に振替納税の手続きをしておけば、確定申告をすると後日、指定したご自身の銀行口座から自動的に税金の引落しがされます。

④クレジットカード納付
『国税クレジットカードお支払サイト』から、クレジットカードでの税金の納付ができます(※クレジットカード納付をする場合は、納付税額に応じた決済手数料がかかります)。

⑤その他の納税方法
これらの他、QRコードを利用してコンビニエンスストアで納付する方法などもあります。

税金(所得税等)は、期限までに金銭で一括納付しなければなりません。ただし、税額の1/2以上を納付すれば、残りの税額の納付を5月31日まで遅らせることができます。延納の期間中は、利子税がかかりますので、注意してください。

【税金が還付されるとき】

税金の還付を受けるときは、申告書を提出し、税務署内でのチェックが終わった後に、申告書に記載した還付先口座に還付金が振り込みされます。
申告書を提出してから2週間から3週間程度で還付されるケースが多いですが、申告書の内容や税務署の混雑具合によってもっと長い期間がかかることがあります。

まとめ

確定申告は、所得に応じた税金の申告・納付や還付を行う重要な手続きです。まずは必要書類を準備し、紙または国税庁サイトで申告書を作成します。提出方法は、税務署への持参・郵送・e-Taxのいずれか。納税は現金・口座振替・クレジットカードなど複数の方法があり、還付は申告後2〜3週間で振込まれるのが一般的です。早めの準備と正しい手続きで、安心して確定申告を済ませましょう。